2006年 4月
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敬称略・逆日付順――
4月22日
4月22
日
2006年4月22
日(土)
「新丸子」史跡ウォーキング
発信:鬼平熱愛倶楽部 おまさ
第1ポイント『大楽院』。
新丸子駅からの商店街をテクテクと、つきあたったとこにありました。
この商店街を歩いている時、住所が八幡町とあるのは、もしかしたら八幡さまがあったのかもしれないねと西尾センセ。
そばには新幹線の線路があり高架がまじかに見えていました。
新幹線が通ったらラッキーなのにねと言ってた矢先、上下線とも新幹線が目の前を通り過ぎて行きました。思ったよりも騒音は少ない気がしました。でも、住んでる人たちはコレを何分おきに聞かされているわけで・・・。大変かも。
その新幹線高架のすぐそばにある『大楽院』。敷地は新幹線のせいで狭くなってしまい、移築したりもしたみたい。
入口の山門のところには「六地蔵」がずらっと鎮座ましましていて、中に入ると右側にお墓、これから行く予定の日枝神社の神主さんの山本家代々の墓もありました。もっと大きな山本本家累代之墓もあったけど、こちらは代が終わってしまったらしい。
「北向観音」という北を向いているのは珍しい観音さまのお堂もありました。
「恵比寿堂」もあり、恵比寿さまも鎮座ましましておりました。
境内はこじんまりとしているけど、盛り沢山。
次は第2ポイント『日枝神社』へと向かう。すぐ近所みたい。
新幹線高架をくぐってテクテク。
歩いていると、門だけ立派な家が多い感じ。昔、平民は門を造ってはいけない決まりがあって、その決まりが解除されたらこぞって門を造ったらしい。ってココの住民達が聞いたら怒りそうな西尾コメントだぁ。
またもや立派な門があるって思ったら、神主さんのところだった。
センセたちはご挨拶に。メンバー達はそのままぐるっと周って正面の入口へ。
鳥居に下がっていた「しめ縄」が綺麗にしてあるなと思ってよく見たらビニール製だった。笑!
丸子日枝神社の正面
まず最初に「神猿」が対でお出迎え。一匹はこども連れ。もう一匹はチャンチャンコみたいのを身に着けて、おはらいの時に持つ「御幣」を担いでいました。
次に「狛犬」が二匹お出迎え。がるる〜。
御社殿の右側には大鷲社・稲荷社、奥には御神木がありました。
御社殿に上がらせてもらって、御祓いをして戴くため椅子の準備。
拝殿でお祓いをうける
「前に御田神社に行ったときはお神酒も戴いたよね〜」などと大声で喋ってたら宮司様が盃を手に登場。ど〜しよ〜大ヒンシュク!メンバーみんなは肩を震わせて下を向いちゃうしさ〜。タイミングが悪いったら!
山本宮司さまは37代目。神妙に御祓いを受け、お神酒も戴く。わはは!
日枝神社の冊子をいただき、宮司さまよりご説明。
御祭神は大国主命。御社殿は、拝殿・幣殿・本殿からなっていて、本殿は「三間社流造」。
三間社流造り
御社殿の裏にあった御神木は杉の木で樹齢700年だって。昭和9年に雷にあって残念ながら途中まで切り倒してしまい。切り株の輪切りが拝殿の中にも飾られていました。
毎年1月にやっている「歩射祭(びしゃさい)」は、昔はどこでもやっていて、葦(よし)で丸い的(まと)をつくり、ケヤキの枝でつくった弦で弓を射って五穀豊穣を祈願するお祭りなんだって。
ケヤキの枝でつくった弦を見せていただいたのだけど、昔は桃の木で作られていて厄除けの意味があったとか。今は桃の木が手に入りづらいのでケヤキになったみたい。
4月には「やまぶき祭」。これは大田道灌の必勝願いがいわれとなっていて、食べたり飲んだりして楽しいお祭りらしい。
大田道灌と聞けば鬼平メンバーなら誰でもピンと来るはずの、山吹。
「七重八重 花は咲けども山吹の みの一つだに なきぞ悲しき」の碑を見に行ったよね〜。
本殿の奥には、「見ざる・聞かざる・言わざる」のお猿の彫刻があって、普段は見せて戴けないハズなのにわざわざ見せていただきました。
中央が見ざるザル、右側が言わざるザル、左側が聞かざるザル。かわゆいっ!
風邪気味で声がガラガラっぽいのに宮司さまは丁寧にお話してくださいました。
大感謝です。ありがと〜。
次はコーヒータイム。
第3ポイント『珈琲MARIMO まりも』。
商店街をテクテクと戻った途中にあった。昔ながらの喫茶店って感じ。
西尾センセの抜かりない手配のお陰で、予約済みプレートがテーブル上に。
メンバーみんな余裕で座れました。
最近はこんな感じの喫茶店って入らないよな〜なんて思いながらメニューを見たら、
「お〜っ、懐かしい。チョコパフェがある!」
迷わずにチョコパフェにしちゃいました。なんと600円!安い!
みんなが頼んだのはホットコーヒー、アイスコーヒー、ミルクティー等。
アイスコーヒーは450円だった。チョコパフェとの差、たったの150円。
お買い得っていうか、食べ得?
第4ポイントは『中原街道』。
思ったよりも細い道をテクテクと歩く。この辺りの住所は「小杉陣屋町」。
雰囲気のある名前っていいよね〜。
道の右側に大きな家が!「原家」。大きな黒い蔵があるのも見えました。
旧家の原家
このあと行く『西明寺』のご住職さまによると、原家は有名な地主さんで、北条家の家臣だったらしく、子孫はあの紀伊国屋文左衛門と吉原で花魁道中をしたとも言われているらしい。20代以上続いてるって。
中原街道沿いにはもうひとつ有名な「安藤家」があって、こちらは「旧名主家 長屋門」の案内版が掲げられてありました。
旧名主・安藤家
家の前のバス停は「陣屋町」。安藤さんはお代官になった方もいたらしい。
このあとの会食場所「小玖平」さんの大将と女将さんに名主さんのお話をしたところ、もうひとつ「井出家」が地元の有力者だと伺いました。そういえば、井出家の表札の大きい家があったよね。
中原街道をテクテク歩いた先は、道が鉤型(カギ型)になっていて、次のポイント地の『西明寺』への入口となっておりました。
第5ポイント『西明寺』。
参道入口のトコには「徳川将軍 小杉御殿跡」の碑がありました。
中原街道は東海道が整備される前はメイン街道だったとのこと。
道が鉤型になっているのは敵が攻めてきた時のための防御だね。
長い参道を歩いて行くと、「仁王門」が。屋根の形状が丸くって面白い。
仁王様が2体。威厳ありげに立ってました。カッチョイー!
西明寺参道
山門には「龍宿山」とありました。龍宿山金剛院西明寺が正式名。
ご住職さまがお出迎え。
さっそく本堂に上がらせていただき、お話を拝聴。
西明寺の小冊子などがあったらもらいたかったくらい。
このお寺は奈良時代に建てられて、その頃は有馬にあったらしい。
鎌倉時代には北条時頼も参詣されてゆかりがあり、あとでご住職さまから時頼公の木像も見せて戴くこともできました。
徳川家康が江戸に向かう時に中原街道を通るときのために小杉御殿を建てて徳川家の陣屋跡にしたとのこと。
本堂正面にある御本尊は大日如来さまでした。
右側には真っ赤な「不動明王」。台湾の蒋介石から送られた1本の檜(ヒノキ)からつくられているそうです。おっきいよ〜。
欄間は高村光雲の弟子が彫ったらしい。
ご本尊の左側には「大黒さま」。さっきの『大楽寺』には恵比寿さま、こちらは大黒さま。七福神の2つを巡ったわけだね〜。
そういえば、江戸名所図会を見ると、西明寺の敷地内には「淡島」と「閻魔堂」があるはず。
ご住職さまに聞いたら100年位前に無くなってしまったらしいけど・・・。
「閻魔さま」が見たかったなあ〜!大黒さまと閻魔さまが同じお寺にあるのは面白いと思うんだけどな〜。
「大黒さま」の後ろには鎌倉時代の「北条時頼の木像」が厨子に大切に入れられておりました。
厨子の木蓋を外して、布の御簾をあげると「木像」が!
色がハゲてはいるけれど、ハッキリした顔立ちがちゃんと見えました。
ご住職さまが「本物かどうかはわかりませんが伝わっているものです」と「炭素化した時頼公の歯」も見せてくださいました。ちっちゃな壺に数個入ってました。
本物だったら凄〜い!って本物ぢゃなくっても炭素化した歯なんて見たことないしさ。歯の形がハッキリと残っている。根元までシッカリ。虫歯なんかないんぢゃん?
他にも面白いものがと教えていただいたのが「田沼意次の奥方の実家の墓」。
本堂でのお話が終わった後、メンバー達で折角だからとお墓を散策。
田沼意次の奥方の墓が見つからず右往左往していたら、ご住職さまが直々に出てきてくださり、案内していただきました。
奥方の旧姓は「小林」というんだね。なんだか不思議な感じ。
「小林家」のお墓のところにあった説明によると「田沼山城守 天明四年四月二日・田沼山城守 奥 安政三年四月十二日」とありました。
「剣客商売」を読み返したくなっちゃったよ〜。
この奥方は三冬の義理の母になるってことだね。って史実と小説がごっちゃになってるけどさ。にゃはは。
これで史跡ウォーキングが終了。あとは会食を残すのみ。
第6ポイント『小玖平(こくへい)』。
すっごく充実した食事で大満足のみんなでした。って感想。
ネギのヌタ和えから始まり、蛍烏賊とマグロの刺身、焼き魚・さつまあげ、と続いてこれでもか状態。沢山出てきて、厚揚げの椀物、饂飩で〆。
軽い口当たりの日本酒を飲んだせいか、みんあグイグイとあけちゃう。
大丈夫かよ〜。おいっ。
いい気分になったところで終了。
お店の大将と女将さんにお礼を言った時に、今日の散策の話を少ししたら、近所にもうひとつ変ったお寺があるよと教えてくれました。
漫画寺という通称で、秋には鈴虫(すずむし)寺としても有名なんだって。
機会があったら行ってみると面白いよとのこと。
常楽寺(漫画寺) http://www41.tok2.com/home/kanihei5/manga.html
帰りは「小杉駅」から。みんな無事に帰り着いたかな〜。
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