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2003年04月08日(火) 19:28 |
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〔雨引〕観音について
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発信:学習院・生涯学習センター〔鬼平〕クラス
堀 眞治郎さん
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文庫巻9[雨引の文五郎]の通り名の〔雨引〕につき、「雨引観音」を、古寺名刹大辞典(金岡秀友編)東京堂出版(昭和56年9月30日初版発行)で調査した結果を主体に報告いたします。
所在地は茨城県真壁郡大和村本木一。雨引山楽法寺といい、真言宗豊山派。坂東観音霊場第24番札所の名刹。用命天皇の頃、梁(中国)から法輪独守居士(楽法居士ともいう)が本尊を捧持して来日し、この地に一寺を開いたという。推古天皇の病気平癒祈願に効験があって勅願寺に定められ、また光明皇后の安産祈願にも修法が行われたことから、多くの信者が安産子育ての御守りを求めに訪れる。江戸時代には金運が授かるとされ、多くの江戸商人の信仰を集めた。これは明暦3年に紀伊国屋文左衛門が商売繁盛と海上安全を祈願したことに始まる。文左衛門の植えた松の木は宝生の松といわれて現存しているそうである。
本尊は延命観音菩薩像で国指定重要文化財である。雨引山の名の由来は諸説あるが、その一説に嵯峨天皇の頃に雨乞い祈願の秘法が修されて雨引山とされたということ。
雨引観音ホームページ・http://www.amabiki.or.jp/
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