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0214麻布一本松

『江戸名所図会』巻之三 天璣之部

解説

正面の茶店の屋号は行灯に〔ふじ岡〕と記されている。『鬼平犯科帳』文庫巻9[本門寺暮雪]で「凄い奴」 が井関録之助をまくために入ったのがこの〔ふじ岡〕。池波さんも絵をしっかりと読んでいる。

『鬼平犯科帳』に登場

  [9―4 本門寺暮雪]p140 新装p147
 [16―5 見張りの糸]p204 新装p211
 [21―6 男の隠れ家]p243 新装p252

『御宿かわせみ』に登場

麻布一本松(坂)
 [17-4 白い影法師]p110 新装p110

 

                                     鬼平熱愛倶楽部 2020  茶木登茂一

 

                                        鬼平熱愛倶楽部 2014  大島の章

 

                            2152   松下 亨 SBS学苑バルシェ(静岡)  鬼平クラス

コメント

『鬼平犯科帳』文庫巻9に入っている[本門寺暮雪]は、たいていのファンが当シリーズのベスト10に揚げる秀作です。

この篇には、ひとつ、奇妙な筋書きがあります。
〔凄い奴〕が、尾行する井関録之助を麻布一本松の茶店〔ふじ岡〕へ誘うくだりです。

なぜ、池波さんは麻布一本松にしたか。茶店〔ふじ岡〕が書きたかったからでしょう。

絵の正面に茶店がありますね。〔凄い奴〕はこの茶店に入り、裏から出て、録之助をまきます。

茶店の右手の行灯(あんどん)看板、近寄ると、〔ふじ岡}と。

池波さん、「どうだ、わかるか」とにやにやしながら、原稿用紙のマス目に〔ふじ岡〕と書いたとおもいますよ。

2020 森下の友の助(茶木登茂一)

コケにされた忠吾の姿が浮かんできて思わず笑ってしまいます。今も麻布十番散歩のキーポイントのひとつですね。
  蹴り倒し逃げた忠吾に甘い罠

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