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0371高田馬場


『江戸名所図会』巻之四 天権之部

広重『江戸名所百景』[高田の馬場]

 

『鬼平犯科帳』に登場

 [7―2 隠居金七百両]p46 新装p49
 [10―3 追跡]p101 新装p107
 [22迷路―5 法妙寺の九十郎]p139新装p132

『御宿かわせみ』に登場

 [26-6 人魚の宝珠]p165

 

                                                                    2151  落合千恵子 SBS学苑パルシェ(静岡)〔鬼平〕クラス

コメント

佐藤雅美さんの受賞作『恵比寿屋喜兵衛手控え』(講談社文庫)の一シーンは、広重『江戸百景』の[藍染川]と[神田紺屋町] に拠っている。

同篇の終章ちかく、喜兵衛はある疑問を質すべく、亡妻づきだった婆やを高田馬場あたりに訪ねる。

「江戸随一の高田馬場には真ん中に細長い土手が築いてあって、その周囲をぐるぐまわって馬を責めるようになっている。
 馬場の向う側にでるには、馬場をぐるりとまわらなければならない。
 見るともなく見ていると、馬場で馬を責めているのはたった一人。馬場の横では弓も引けるようになっているのだが、そこには人っ子一人いなかった。」

読んで、佐藤さん、広重[高田の馬場]のみで、雪旦[高田馬場]をあらためていないように感じた。

『恵比寿屋喜兵衛手控え』の時代は、松平定信失脚から27,8年経っているとあるから、文政2,3年ごろか。

当時を描いた雪旦の目には、高田馬場は、幕臣とその家族たちの一種の社交場として映っていた。 

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