0496不動滝(正受院)
『江戸名所図会』巻之五 玉衡之部
キャプション
泉流の滝ともいふ。正受院の本堂の後ろ坂路(はんろ)を巡り下ること数十歩にして飛泉あり。滔々(とうとう)として峭壁に趨(はし) る。この境(ち)はつねに蒼樹(そうじゅ)蓊鬱(おううつ)として白日ささへ、青苔(せいたい)露なめらかにして、人跡稀なり。
広重『名所江戸百景』[王子不動之滝]
『御宿かわせみ』に登場
[2-8 王子の滝]p229 新装249
鬼平熱愛倶楽部 2011 おまさ
鬼平熱愛倶楽部 2020 茶木登茂一
コメント
一人の画家が、いくつもの顔(スタイル)を持っていることはわかる。
しかし、[王子不動の滝]で突然みせた、広重のポップな画風には驚いた。
このときの広重の心情は、世間の求めるいい子ばかりしてられるかと、仮面をはいで、チラッと、芸風の極限を見せた感じ。
王子の滝は、渇れて、いまはない。なごりは正受院。
水子供養で有名。子を失ったカップルの悲痛な表情での供養詣でが多い。
投稿者: 西尾忠久 | 2006年09月05日 11:13
飛鳥山の目と鼻の先にこんな幽邃の地があったのですね。秋の景色をと思ったのですが、色鉛筆の彩色では原画はそこそこなのですが、この画面ではなかなか上手く色が出ませんでした。反省です。
投稿者: 森下の友の助(茶木登茂一) | 2006年07月12日 10:32
おまささん、アップされている絵はどれも、テーマをとても大事にとらえていて、色ずかいが素晴らしいです。
丁寧な塗り方にもいつも、感心させられています。
スクロールしていたらこの彩色の絵に目が点になりました。絵の具も違うのかしら・・・。
投稿者: 永代橋際蕎麦やのおつゆ | 2006年04月06日 23:43