「大伝馬町の茶問屋で長井屋利兵衛と申します……」
「おお、きいている」
「きいている」のは鬼平ではなくて、池波さん。作家は往時のショッピング・ガイドブック『江戸買物独案内』で〔長井屋〕という茶問屋の存在を知っていた。
ちなみに、文政7年(1824)に刊行されたこの『買物独案内』には2,622枠の広告が収録されているが、その半分の1,311枠が、日本橋川の北から神田川の南へいたる地区の店だけで占められている。
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尾張屋版
『江戸買物独案内』(文政7年 1824)
茶問屋
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