「山田は、やつらの舟にいる男を捕らえろ。手にあまれば斬れ」
 平蔵はいいおき、五名の同心を引きつれ、稲荷堀から陸へ上り、賊の見張りにさとられぬよう、すぐさま庄五郎一味を追う。


小網(稲荷)神社(中央区日本橋小網町1622)があるから、日本橋川の東側の堀を〔稲荷堀 とうかんぼり〕とよんだ。
〔稲荷堀〕がそそぎこむ箱崎川。その河口が行徳河岸。行徳がよいの船着場だった。
〔乙坂〕の庄五郎一味が襲った小網町3丁目の線香問屋〔恵比寿屋〕を『買物独案内』でさがしたが、あったのは〔熊野屋〕だった。

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尾張屋版


〔稲荷堀〕の由来となった小網(稲荷)神社
 
中央区 日本橋小網町 16-23

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