すでに、ねらいはつけてある。
本郷一丁目の醤油酢問屋・柳屋吉右衛門という富商がそれで、三年も前から飯たきの下男として善太郎という中年の配下を奉公させている海老坂の与兵衛であった。
『鬼平犯科帳』から30年ほど後年の文政7年(1824)に板行された当時のベストセラー『江戸買物独案内』は、池波さんが愛読・引用した史料だが、その利用の仕方は、つぎの見開きでわかるように、盗難にあう店は所在と屋号と名前を入れ替えた。
『江戸買物独案内』(文政7年 1824)
醤油酢問屋
画像内
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尾張屋版
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