« 0130古川薬師 | メイン | 0132麦藁細工 »

2006年02月14日

01313浅草海苔

キャプション

大森・品川等の海に産せり。これを浅草海苔と称するは、往古(いにしえ)かしこの海に産せしゆゑに、 その旧称を失はずしてかくは呼び来れり。秋の時正(ひがん)に麁朶(そだ)を建て、春の時正に止(とど)まるを定規とす。 寒中に採るものを絶品とし、一年の間囲ひ置くとうへどもその色合ひ風味ともに変はることなし。ゆゑに高貴の家にも賞翫せらるるをもって、 諸国ともに送り手これを産業とする者は夥しく、実に江戸の名産なり。

広重『名所江戸百景』[南品川鮫洲海岸] 

小林清親 大森朝の海

 

                                           鬼平熱愛倶楽部 2011  おまさ

投稿者 nishiot : 2006年02月14日 19:20

コメント

>秋山太兵衛さん はい、紙漉きと浅草海苔の工程はよく似てますね。 ただし、紙漉きの場合は、こうぞ、三椏(みつまた)の樹皮をはぎ、表皮をはぎ、煮立ててどろどろにする工程が、まず、あります。 浅草のりのばあいは、麁朶(そだ)に付着させて採集していますね。 それと、紙漉きは、木の船で、原料を一枚ずつにすくいあげます。

投稿者 西尾忠久 : 2006年11月30日 11:41


浅草紙の紙漉きと浅草のりの作り方、そっくりだと思いませんか。 浅草で「のり」が取れなくなったとき、青海苔を浅草に持っていって 海苔を作っていたそうです。

投稿者 秋山太兵衛 : 2006年11月28日 21:24


雪旦の。江戸の海苔作りの現場に見学にいったような気持ちになります。 とても楽しい絵ですね。 海苔の香りがしてきそう。

投稿者 flow : 2006年09月19日 11:17


雪旦のは、いろんな人のいろんなしぐさが面白くて、つい見入ってしまいます。ほぼ中央の両手を上にあげている人はあくびでしょうか? いつも思うのですが、江戸の人はなにか楽しげに仕事をしているように見えます。(気のせいなんでしょうけれども) 広重のは、海の中の海苔と空の鳥の群れが対になっているのですね。 凝ってますね~。

投稿者 レン : 2006年09月19日 11:15


まとめて、雪旦と広重の展覧会を見させていただいています。 広重のさすがの構図もさることながら、雪旦の絵のほうが、たのしく、心豊かになります、私。

投稿者 おっぺ : 2006年09月19日 11:11


〔浅草海苔〕の商標で全国に知れ渡ったばかりでなく、ご祝儀として、鰹節にとってかわったところも、マーケティング・パワー。 でも、このところは、香りのあまりない韓国製に押され気味か。

投稿者 西尾 忠久 : 2006年03月13日 06:28


塗ってみて、初めて海苔がどうやって出来るのかがわかった一景。一連の作業が一枚の図会の中に全て書き込まれているなんて凄い!実は浅草海苔の産地は品川の海だったってことも知ったし、勉強になりました。

投稿者 おまさ : 2006年03月01日 02:18


コメントしてください

サイン・インを確認しました。
さん。コメントしてください。 (サイン・アウト)

(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのウェブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)


情報を登録する?