0627渋江 西光寺 清重稲荷
『江戸名所図会』巻之七 揺光之部
真言宗豊山派(葛飾区宝町37-2)
広重『名所江戸百景』[四ッ木通用水引ふね]
『鬼平犯科帳』に登場
[4―4 血闘]p128 新装p134
『御宿かわせみ』に登場
[25-4 神明ノ原の血闘]p123
投稿者 nishiot : 2006年03月27日 13:01
コメント
葛飾区四ッ木は、いまでこそ都心へのごく近い通勤圏だが、鬼平のころは、はるかな郊外だった。
『鬼平犯科帳』のヒロイン・女密偵おまさが、初登場の篇[血闘]で、誘拐・監禁されたのはこの地の荒れ屋敷。
このロケーションを池波さんが思いついたのは、雪旦の絵か、広重か。
広重[四ッ木通用水引ふね]は、明るすぎて[血闘]の切迫した雰囲気をかもさない。
「遠くに、野火のけむりがながれていた」という場面設定にふさわしいのは、雪旦[渋江 西光寺 重清稲荷]の絵のほうだ。
池波さんが、日に一度は雪旦の絵を眺めて、ロケーションの選定をしていたという告白もうなずける。
投稿者 西尾忠久 : 2006年09月05日 11:10