ガン(雁)
その翌日も穏やかな日和になり、冬の雁が空をわたって行くのが見られた。
[16-5 見張りの糸]p238 新装p247
(季節:寛政8年(1796)11月)

他に、
[13-2 殺しの波紋]p89 新装p92
(季節:寛政7年(1795)初冬)

西尾:[見張りの糸]場面は、赤坂の表伝馬町(港区)へ見張り所を設けるため、筆頭与力:佐嶋忠介が清水門外の火盗改メ役宅を出たところ。雁は、上野の不忍池あたりから江戸城・牛ヶ渕か千鳥ヶ渕へでも餌探しにきた一群であろうか。
各務:マガン(約70センチ。体色・茶)は、東部シベリアから江戸へ来て越冬していた。『江戸名所図会』の「品川駅」の絵では、「品川もつれにめづらしかりのこゑ」(其角)の句と飛び立つ7羽の雁が描かれている。海面の杭にはカワウ。


マガン 宮城県伊豆沼 1994.10
雁行して餌場へ向かう。



マガン 1994.10
餌場の田圃へ向かう。



オオヒシクイ 茨城県桜川村 1997.02


文芸評論評家&バードウォッチャー 各務三郎





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