9月13日のハイライト
文庫巻8-1[用心棒]をアップ。
『江戸買物独案内』(文政7年 1824刊)から2件引用したが、どちらもドンピシャリ。
味噌問屋〔佐野倉〕のほうは、鬼平の奮闘で未遂におわらせた---ということは、店の者の殺傷もなかったし、金子の損害も受けなかったんだから、池波さんとしては、実在の屋号にしても、まあ、問題はおきまい、とふんだのかも。
とはいえ、盗賊に狙われるわけだから、「縁起でもない」といわれたときのために、店主の名前と町名を変えて、逃げ道は確保してある。
鰻の〔山口〕のほうは、単に食事をしただけなのだから、仮に現在まで続いている老舗であっても、宣伝にこそなれ、苦情のくる心配はなさそう。
池波さんの気くばりをかいま見るチャンスである。
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