9月14日のハイライト
文庫巻8-2[あきれた奴]をアップ。
中学生の教科書へ載せるなら---「この篇」と、ぼくがおもっている秀作。太宰治[走れ メロス]を連想させる、男と男の信義を描く。
それはおいて、3人の盗賊の首領にそれぞれ仕込まれた、3人の配下の人と成りが、どのように異なってくるかが判然とわかる。師を選ぶことの貴重さ、師から得るものの意味---が読み手に伝わる。
叔父の〔八町山〕と、甥の〔雨畑〕の出生地の距(へだた)りは、どちらも山あいの村だが、道なりに計って5里ばかり(約20km)。歩行がもっぱらだった当時でも、嫁入り・婿取りの縁が生じえた距離といえる。
右上の町=山梨県鰍沢町
赤○上=同町十合(八町山)、赤○下=早川町雨畑
池波さんはそこまで計算して「通り名(呼び名)」をふっている。
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