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2006.09.07

9月7日のハイライト 

文庫巻7-2[隠居金七百両]をアップ

この篇の読みどころは、雑司ヶ谷鬼子母神から姿見橋へいたる道筋であろうか。

家々が建てこんで、すっかり今日化されているが、宿坂急勾配が鬼平のころをしのばせる。

377_1とりわけ、宿坂下のあたり---金乗院を描いた『江戸名所図会』 [宿坂関旧跡]を見ておくと、探索ウォーキングがより鬼平の往時に近づく。

金乗院は、『鬼平犯科帳』に登場する目白不動堂が空襲で焼失後本尊だった目白不動像遷座させ、祀っている。
目白坂とか目白台の地名は、この不動像にちなむ。
江戸にはほかに、目黒、目赤、目黄、目青の4不動像をそれぞれ祀る寺があり、現存している。

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コメント

五色不動は単純に目の色の相違なんて思っていましたが、
本当はどんな意味なんでしょう。
現存しているなら、廻って見ようと思います。
まず「今日のハイライト金乗院の目白不動」から。

投稿: みやこのお豊 | 2006.09.07 13:01

相撲の土俵の四本柱と、土俵の中央を指すとも。
この場合は方角。
江戸のその方角に不動尊を配置したのですね。

また、黒冬、青春、赤夏、白秋と、黄色。
こちらは季節。

この宇宙の要素を五色であらわしているみたい。

それぞれの不動尊がどのお寺にあるかは、
倶楽部で、第一話のときに配布した項目シートに附記したとおもいますが。

投稿: ちゅうすけ | 2006.09.07 15:33

徳川家光が天海僧正の建言により、江戸府内から5箇所の不動尊を選び、天下太平を祈願したことに由来。
五行思想の五色からきているとのこと。
五色とは密教の陰陽五行説に由来、青・白・赤・黒・黄でそれぞれ東・西・南・北・中央を表している。五色不動の 位置を線で結んだ線の内側を、江戸の内府と呼んだそうだが、今は廃寺・統合などで移動してしまったため、結界の役割はしていない。
目黒不動 - 泰叡山瀧泉寺(東京都目黒区下目黒)
目白不動 - 金乗院(東京都豊島区高田 江戸時代は現在の文京区関口江戸川公園付近にあった新義真言宗長谷寺の本尊)
目赤不動 - 南谷寺(東京都文京区本駒込)
目青不動 - 教学院(東京都世田谷区太子堂)
目黄不動 - 永久寺(東京都台東区三輪) 又は 最勝寺(東京都江戸川区平井)
(Wikipediaより)
コピーのみで失礼します。

投稿: 豊島のお幾 | 2006.09.07 16:36

目黄不動の最勝寺は、明治末ごろの区画整理で、本所中ノ郷から平井へ移転した寺ですね。

最勝寺は、『鬼平犯科帳』に顔見せしているはず。

投稿: ちゅうすけ | 2006.09.07 16:44

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