竹内孫四郎の怪
同心・竹内孫四郎は、は[1-1 唖の十蔵]p32 新装p33 に初顔見せしてから[14-1 あごひげの三十両]p8 新装p8 にチラッと名前が出たきり、その後はまったく姿を見せていない。
[唖の十蔵]での捕り物で小川や梅吉に斬られた手首の傷がもとで、病死した気配もない---(冗談)。
そればかりか[あごひげの三十両]までに登場した19話中に、年齢、風貌、家族構成などの属性にまったく触れられていないように思える。
あまつさえ、[9-5 浅草・鳥越橋]p205 新装p214 では竹内孫次郎となっている。
また[あごひげの三十両]p8 新装p8 では竹中孫四郎となっている。
もっとも『完本 池波正太郎 大成』(講談社)では[浅草・鳥越橋]の竹内孫次郎は孫四郎へ、[あごひげの三十両]の竹中孫四郎は竹内へ訂正されていた。
そこで疑問噴出。
『完本…大成』は作家歿後の刊行だが、訂正許可したのはだれなのか?
文春文庫はなぜ訂正しないのだろう?
つけたり:
[浅草・鳥越橋]収録『完本…大成5』1998.07.20刊。
[あごひげの三十両]収録『…大成6』1998.08.20刊)
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コメント
同一人物がそんなに変っているのですか?
でも没後に訂正するって、版権を持っている人が
許可したことになるのでしょうか。
不思議ですね。
投稿: みやこのお豊 | 2006.07.22 00:13
『完本 池波正太郎 大成』31巻は、小島 香さんが編集なさいました。
小島さん、いろいろ、不具合なところに気がついていた---とおっしゃってましたから、訂正されたのは、見るにみかねられた部分なんでしょうね。
投稿: ちゅうすけ | 2006.07.22 08:26