盗人用語(50音順)
(50音順)
あ行
盗金(あがり) [5-3 女賊]p108 新p113
現役(いきばたらき)[7-2 はさみ撃ち]p84 新p89
急ぎ仕事 [1-3 血頭の丹兵衛]p106 新p111
急ぎ盗(ばたらき) [1-3 血頭の丹兵衛]p90 新p95
急ぎばたらき [16-1影法師]p12 新p12
密偵(いぬ) [1-1 唖の十蔵]p10 新p10
現役(いまばたらき)[7-3 はさみ撃ち]p84 新p89
色事(いろごと)さわぎ[1-7 座頭と猿]p239 新p253
隠居金(いんきょがね)[7-1 隠居金七百両]p58 新p60
おさめ金(ヽヽヽ) [5-1 深川・千鳥橋]p13 新p13
押し込み [5-4 おしゃべり源八]p145 新p152
お盗(つとめ) [1-3 血頭の丹兵衛]p106 新p112
盗(おつとめ) [1-5 老盗の夢]p178 新p188
お目あて細見 [3-2 盗法秘伝]p52 新p71
遠国盗(おんごくづとめ)1-5 老盗の夢]p169 新装p179
女だまし(ヽヽヽ) [7-2 はさみ撃ち]p81 新p85
か行
鍵師(かぎし) [15-1赤い空p50 新装p51
貸しばたらき [1-7 座頭と猿]p235 新p249
首領(かしら) [3-2 盗法秘伝]p52 新p55
かための盃 [1-3 血頭の丹兵衛]p113 新p118
かため(ヽヽヽ)の盃[14-6さむらい松五郎]p264 新p
固めの盃(さかずき)[14-2尻毛の長右衛門]p48 新p49
勘ばたらき [1-1 唖の十蔵]p21 新p22
ききこみ [7-3 掻堀のおけい]p116 新p122
狐火札 [6-4 狐火]p121 新p128
急場の盗(つとめ) [1-5 老盗の夢]p170 新p180
口合人(くちあいにん)[14-2尻毛の長右衛門]p50 新p
こそこそ(ヽヽヽヽ)盗(つと)め
[10-5むかしなじみ]p181 新p191
さ行
支度金(したくがね)[5-2 乞食坊主]p53 新p56
泥棒稼業(しらなみかぎょう)
[1-5 老盗の夢]p175 新p185
助(すけ)ばたらき [7-2 はさみ撃ち]p80 新p85
た行
たらしこみ [7-3 掻堀のおけい]p115 新p121
畜生ばたらき [15-1赤い空]p50 新p52
仕事(つとめ) [1-4 浅草・御厩河岸]p139 新p147
盗金(つとめがね) [1-5 老盗の夢]p180 新p191
盗(つと)めざかり [6-4 狐火]p138 新p176
盗(つと)め人(にん)[21-2瓶割り小僧]p52 新p54
盗(つと)めばたらき[10-1犬神の権三]p27 新p29
つとめやすみ [1-5 老盗の夢]p174 新p184
つなぎ(ヽヽ) [14-2尻毛の長右衛門]p46 新p57
密偵(てのもの) [10-1犬神の権三]p28 新p30
手びき [1-1 唖の十蔵]p22 新p23
盗賊宿 [1-5 老盗の夢]p170 新p167
な行
ながれづとめ [14-2尻毛の長右衛門]p46 新p47
流れづとめ(ヽヽヽヽヽ)[16-1影法師]p12 新p12
流れ盗(づと)め [7-2 はさみ撃ち]p85 新p90
嘗帳(なめちょう) [16-3白根の万左衛門]p114 新p
嘗役(なめやく) [12-7二人女房]p308 新p322
ならび頭(がしら) [4-7 敵]p241 新p253
女盗(にょとう) [3-3 艶婦の毒]p106 新p112
盗人稼業の真(まこと)の芸
一、盗まれて難儀するものへは、手を出さぬこと。
一、つとめ(ヽヽヽ)をするとき、人を殺傷せぬこと。
一、女を手ごめ(ヽヽヽ)にせぬこと。
盗人宿 [2-5 密偵]p198 新p209
盗人宿(ぬすっとやど)[3-2 盗法秘伝]p66 新p69
盗金(ぬすみがね) [16-1影法師]p12 新p13
盗み細工 [7-5 泥鰌の和助始末]p155 新p165
盗みばたらき [16-1影法師]p12 新p12
鼠盗(ねずみばたらき)[1-5 老盗の夢]p174 新p177
は行
引退金(ひきがね) [21-5春の淡雪]p176 新p181
引きこみ [4-2 五年目の客]p51 新p53
引き込み(ヽヽヽヽ)[19-6引き込み女]p 269 新p277
一人盗(づと)め [18-2馴馬の三蔵]p67 新p70
ひとりばたらき [5-5 兇賊]p159 新p167
一人ばたらき [18-2馴馬の三蔵]p46 新p50
独(ひと)りばたらき[10-1犬神の権三]p16 新p
ま行
真(まこと)の盗賊のモラル
一、盗まれて難儀するものへは、手を出さぬこと。
一、つとめ(ヽヽヽ)をするとき、人を殺傷せぬこと。
一、女を手ごめ(ヽヽヽ)にせぬこと。
[1-4 浅草・御厩河岸]p131 新p138
ら行
蝋型(ろうがた)金蔵[15-6落ち鱸]p269 新p279
錠前[6-4 狐火]p166 新装p175
つぶやき:
きのうの、初出(掲載)順もご参考に---。
もし、こほれがあったらご教示を願います。
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コメント
おさめ金 (退職もまじか)
盗(おつとめ)(盗人稼業を「おつとめ」と言わした。
これ、一番の造語)
嘗役・嘗帖
投稿: 大島の章 | 2006.07.20 09:31
お盗(つとめ)
盗人稼業のように直裁でなく、ちょっと遊びごごろがあって面白い。
首領(おかしら)
それぞれの組織に通用する重宝な言葉である。
隠居金(いんきょがね)
日銀総裁はいくら?
投稿: 田無の弱法師 | 2006.07.20 09:39
お金=おたから、というのは、元々ある言葉なんですか?
投稿: ぴーせん | 2006.07.20 19:00
>ぴーせんさん
小学館『古語大辞典』には、
おたから=①宝船の絵を刷ったもの。宝船。
②金銭の異称
とありますから、元々あった用法では?
投稿: ちゅうすけ | 2006.07.21 01:47
なるほど。
ありがとうございます。
投稿: ぴーせん | 2006.07.21 07:17
一人ばたらき
聞きなれた言葉のようで実は新鮮なひびき。
急ぎ盗(ばたにき)
それがすんなり入ってきて、いつの間にか納得している。
盗人宿(ぬすっとやど)
最近、ほかの作家もふつうに使っていて、
こちらも気にしてないとやりすごしてしまう。
定着を喜ぶべきか?
投稿: 足立の山勝 | 2006.07.21 11:24
「盗み細工」と「嘗役」ですね。
特に「盗み細工」が気に入りました。
家を建てる時からこの家に盗みに入ろうと細工を施しておくわけですからその気の長さに感心します。
大工としてもきっと一流の腕を持っていたに違いありません。
そしてしかるべき盗人に売るわけですから。
投稿: 靖酔 | 2006.07.21 20:26
〔嘗役・嘗帖〕
嘗めつくすようにして詳しく下調べする様子が想像され、いかにも陰の世界の言葉っぽい。
〔おさめ金〕
真の盗賊の引きぎわのさわやかさが感じられる。それにリーダーとしての度量がわかる。
〔女盗(にょとう)〕
私的には、荒神のお夏のような盗賊の首領の女賊を想像します。
女賊にもいろいろ役目があるようですが、重要な役割をもつ男賊の附禄でなく、確立した名がついているところが好き。
投稿: みやこのお豊 | 2006.07.23 11:18
引退金(ひきがね)
退職金とかよりも「身を引く」といった自主性が感じられます。
勘ばたらき
これこそ熟年者、熟練者にしかできないこと。
目先の利益だけの計算でリストラばかりして、中高年の熟練技術者の勘ばたらきがなくなって、事故ばかりです。
経営者にしっかり認識してほしい言葉です。
投稿: 亀戸のおK | 2006.07.23 11:26
仕事(つとめ)
盗みを「つとめ」
盗み→仕事(つとめ)
お盗(つとめ)---なんて言うか、すごくお洒落な感じ。
三カ条
どんな世界でも最低限のモラルがあるもの。
盗賊の世界にもあるんですね。
投稿: 世田谷の兎忠 | 2006.07.24 03:40
お盗(つとめ)
三カ条を守って仕事をする側の、職人技というべき、
仕事に対する誇りを感じる用語。
勘ばたらき
嘗役
投稿: 近藤 | 2006.07.24 03:44
真の盗賊のモラル
狐火札
密偵
投稿: つくし野の久栄 | 2006.07.24 03:47
つとめ(盗)
盗む行為を「つとめ」と称するところには「勤」「務」「努」---
いずれにせよ罪悪感は全くない。
「盗人稼業の真の芸」とあいまって、奪った金高よりも自分の能力を試す、
達成感を味わって満足する---
という、真の盗人の意識をズバリ表現している。
盗人稼業の真の芸
世間様には一切迷惑をかけない、
自分芸を、能力を、楽しんでいるのだ---
との気概がよく表れている。
嘗(役・帖)
一番由来がわかりにくく、かなりこだわったと思われる用語。
「なめるように」ていねいに細かく「嘗肚」のように将来の成功を図って苦労するところから選んだものか。
相当深い意図がありそう。
投稿: 相模の克彦 | 2006.07.24 04:02
急ぎ盗(ばたらき)
急ぐに、おっつけ仕事、やっつけ仕事を連想。
ぴったりの感じ。
盗人宿
普通ならかくれがとかあじとというところ。
それを盗人宿とは、野中にふっても自然に見える。
そこらが妙。
嘗帖
「嘗める」これにあてしまる意味が見出せないが、
母が予習のことをよく「嘗めておきなさい」と。
投稿: 相州藤沢宿の秋山太兵衛 | 2006.07.25 10:57
真のおつとめ
盗まれて難儀するものへは手をださぬこと
つとめするとき。人を殺傷せぬこと
女を手ごめにせぬこと
めんびき
ひきこみ
投稿: SBS学苑パルシェ 土屋宏司 | 2006.08.16 14:42
お盗(つとめ)
「真の盗賊のモラル」を守る盗賊が自分の仕事を
大事にしている様子が感じられる。
おさめ金(がね。退職金)
手下への退職金ということで、お頭の責任の重さ、
面倒見の良さが伺われる。
引退に際し一仕事しなければならない切なさも
感じられる。
お目あて細見 嘗調りユーモアが感じられる。
投稿: SBS学苑パルシェ 安池欣一 | 2006.08.16 14:49
おつとめ
盗賊のクセに信念を持ち、正当化した考え
で会社勤めに通じた言葉ですね。
これは池波先生の造語ですか。
おさめ金
よく考えて作ってると想います。
投稿: SBS学苑パルシェ 杉山秀子 | 2006.08.16 14:56
泥棒稼業(しらなみかぎょう)
言葉のひびき
盗金(あがり)
現在でも使われていそう
急(いそ)ぎ盗(ばたらき)
投稿: SBS学苑パルシェ 八木忠由 | 2006.08.16 14:59
真
畜生ばたらきに対する言葉で盗賊にも
「守るべき心がまえがある」は、驚き
でした。
盗め
1.仮の仕事は持っていても、盗みが
本業とは恐れいる。
2.首領(かしら)に対する忠誠心。
密偵
おまさ、五郎蔵、粂八、彦十等々改心
し、平蔵の手足となり、与力同心に匹
敵する活躍が小説を面白くしている。
投稿: SBS学苑パルシェ 原川久夫 | 2006.08.16 15:10
盗賊稼業の真の芸
盗人にも3分の理でしょうか
お目あてい細見
言葉として面白い
隠居金
盗人でも一応生業なのかしら
投稿: sbs学苑パルシェ 遠藤 操 | 2006.08.16 15:16