9月11日のハイライト
文庫巻7-6[寒月六間堀]をアップ。
公許の出ない逆敵討ちの物語。
敵討ち---いうなれば、討ち手を変えた復讐劇である。
身内を殺されたら、その下手人を殺してやりたいと思うのは人情であろう。
が、そこにはルールが設けられていて、目上のものが目下の仇を討ってはいけなかった。
つまり、兄が弟の、親が子の仇を討つことは、公には許されていなかった。
そのことはおいて、鬼平が身を寄せて隠した小浜某の屋敷。
図会0592の2景目の左上の武家屋敷が、そう。
武者窓つきの長屋門はあるが、ふつうの塀はない。
『江戸名所図会』のこの絵が描かれた時代には小浜家の居宅だったが、鬼平の時代には別の幕臣が住んでいた。このことは項目参照。
聖典によく登場する一ッ目の弁財天。
『江戸名所図会』に掲載されている一ッ目弁財天は、大川に面して鎮座していたが、現在は江島杉山神社(墨田区千歳 1- 8- 2)に合祀されて、大川から2丁ほど遠ざかった。
もちろん、神社側は池を掘ってはいるが、江戸・明治のころの威容はもとめられない。
蛇足だが、弁財天の裸形の本尊像を拝観したことがある。
興味のおありの方は↓
〔雨乞(あまご)い〕の庄右衛門
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