宣雄、小十人頭の同僚
宝暦8年(1758)9月15日。
平蔵宣雄(のぶお)は、小十人組の5番組組頭に発令された。36歳であった。
そのときの、ほかの組頭を『柳営補任』によって列記する。年齢は宝暦8年現在。
1番組 曲渕勝次郎景漸(かげつぐ) 1650石 35歳
宝暦7年7月1日-同9年1月15日目付
2番組 佐野大学為成(ためなり) 540石 61歳
宝暦4年5月1日-明和1年9月28日先手組頭
3番組 荒井十大夫高国(たかくに) 250俵 49歳
宝暦6年2月28日-明和3年11月12日先手組頭
4番組 長崎半左衛門元亨(もととを) 1800石 44歳
宝暦8年7月12日-同10年6月23日目付
6番組 本多采女紀品(のりただ) 2000石 44歳
宝暦3年12月28日-同12年11月7日先手組頭
7番組 神尾五郎三郎春由(はるより) 1500石 39歳
宝暦4年5月28日-同9年11月15日新番頭
8番組 仙石監物政啓(まさひろ) 2700石 55歳
宝暦3年3月15日-同12年4月15日先手組頭
9番組 堀 甚五兵衛信明(のぶあき) 1500石 49歳
宝暦2年4月1日-同10年1月11日差は先手組頭
10番組 山本弥五右衛門正以(まさつぐ) 300俵 58歳
宝暦5年3月15日-明和1年9月25日卒
笹間良彦さん『江戸幕府役職集成』(雄山閣出版 1965.6.20)は、小十人組について「小十人とは従人の意味であると「武家名目抄」にあり、小従人とも書く。徒士組と同じく、平時は桧の間に勤番し、戦時は兵隊である。(略)組頭は布衣・千石で躑躅の間席、詰所は中の口を入った右側、徒組の隣にある」
組の頭は1000石格だから、武官系では出世の第1段階といったところか。
宣雄を除いた9人の、この職についた平均年齢は44,8歳で、宣雄の36歳は平均より9歳弱若い着任といえる。
これをみても、宣雄の有能であったこと、もしくは、引きの強さが知れようというもの。
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