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2005.06.06

〔神子沢(みこのざわ)〕の留五郎

『鬼平犯科帳』文庫巻12に収録の[いろおとこ]で、女賊のおせつが小娘ながら引きこみとして仕えていたお頭。そのとき、のちに密偵となった〔堀切(ほりきり)〕の彦六も一味を手伝って顔見知りになった。
その後、〔舟見(ふなみ)〕の長兵衛一味の引きこみをしていたところを彦六に見つけられて、火盗改メ・同心の寺田又太郎、のちには弟の金三郎とも関係をもつことになる。
(参照: 女賊おせつの項)
つまり、この篇での〔神子沢(みこのざわ)〕の留五郎は、おせつと彦六との結び役的に顔を見せたにすぎない。
(参照: 〔舟見〕の長兵衛の項)

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年齢・容姿:どちらも記述がない。
生国:越中(えっちゅう)国新川郡(しんかわごおり)神子沢(みこのざわ)村(現・冨山県下新川郡入善(にゅうぜん)町神子沢)
享保18年(1733)の家数22。舟見とは近い。

探索の発端:記述がない。

結末:探索もされていないので、逮捕の記述もない。

つぶやき:先祖の地である冨山県を旅行した池波さんが、黒部川下流、海岸ぞいの、このいわくむあれげな地名に興味をそそられて、この篇で使ってみたのであろう。
篇中で(かみこざわ)とルビをふったのは、現地を知らない編集部だったか。

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