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2006.11.10

メトロカード・文楽

[目の愉悦]のカテゴリーで、審美眼をやしなうためのグッズを展示します。

まず、最初は、文楽の使用済みのメトロカード。
10数年近く以前のものと、最近[日本の伝統芸能 BUNRAKU]シリーズで発行中のものがありますが、とりあえず、後者。
というのは、この展示に刺激されて、どうせ同じ乗車料金なら---と、収集兼用で購入する人がでてくるかもしれないし、欠番をお持ちの方が名乗りでてみえるかもしれないとおもいまして。

Bunraku_1

6.恋女房染分手綱◆三吉 (所沢のお鶴さん所有)

7.伽羅先代萩◆政岡(同上)

8.芦屋道満大内鑑◆安部保名(同上)

9.生写朝顔話◆深雪

10.仮名手本忠臣蔵◆大星由良助

1.~5.欠番 お手持ちの方、お名乗りを。また、東京メトロに勤務のお友たちのいらっしゃる方、連絡をおとりになってみてくださいませんか。

それぞれの外題の簡単な筋書きをご存知の方も、書き込んでくださると、助かります。

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220目の愉悦」カテゴリの記事

コメント

素人考えですが、8番の[芦屋道満大内鑑]は、夫の安部保名より、白狐の化身・葛葉のほうが物語を象徴するには効果的ではないのかしら。
でも、白房つきのあの衣装だと、誰が求めるか知れないメトロカードとしては、好き嫌いが出るのかなあ。

投稿: ちゅうすけ | 2006.11.10 15:32

「保名物狂の段」で安部保名が許婚の間であった榊の前が悪人の計略のため自害しその悲しみのために保名は正気を失ってさまよい歩くが、榊の前にそっくりの葛の葉姫にであい、正気に戻る。という場面をカードにしたのだと思います。

投稿: 亀戸のおK | 2006.11.10 17:17

6:「重の井子別れの段」
幼い姫の嫁入りの日、子どもの馬子三吉がよばれます。乳母の「重の井」は別れた夫との間に生まれた息子であることに気付きますが、大名の姫の乳母という立場から自分が母親だと名乗ることが出来ず、泣く泣く三吉と別れます。

出発の刻限がせまり、家来が涙ぐんでいる三吉に姫の旅立ちにめそめそするなとこづいて、馬子唄を歌えと催促する。

三吉の唄う馬子唄

  坂は照る照る 鈴鹿は曇る
     間(あい)の土山 雨になる

これを涙をながさずには聴けません・・

投稿: 亀戸のおK | 2006.11.10 17:49

7:実際に起こった伊達藩のお家騒動を基に脚色された時代物です

幼い主君鶴喜代を、お家乗っ取りを企む一味が毒殺しようと狙っています。

乳母の政岡は、病気と偽って若君のもとへの男子の出入りを一切禁じ、自分で作った食事を息子の千松に毒味させた上で若君に食いべさせるほど厳重に警戒しています

陰謀に加担する栄御前と八汐が病気見舞いと称して毒入りの菓子を持参し、若君に食べさせるよう政岡に迫りました。

毒の疑いがあるときには食するようにと常々母から言い含められていた千松は、駆け寄って菓子を口にし、毒殺を見破られまいとする八汐に刺し殺されてしまいます。

けれども、涙一滴こぼさずに若君を守る政岡―母親とは思えないその強い態度に、栄御前は、政岡が若君と実子を取り替えて悪事を企んでいたのだと信じ込み、陰謀を打ち明けるのでした。

やがて一人になった政岡の激しい嘆き……。この様子を見た八汐は、企みを知った政岡を殺そうとしますが、逆に討たれました。

投稿: 亀戸のおK | 2006.11.10 18:03

>亀戸のおKさん

さっそくの解説コメント、ありがとうございます。
みんながおKさんのように、はやばやと反応すれば、このブログも世にみとめられるんですがね。

投稿: ちゅうすけ | 2006.11.10 18:44

7.伽羅(めいぼく)先代萩の政岡ですが、夫がいるから、子もいるわけですね。
世継ぎの陰謀に対して、夫はなにをしていたんでしょう?

仙台藩のお家騒動というと、山本周五郎『樅の木は残った』がありますが、あの事件とは、また、別の事件なんでしょうね。

投稿: ちゅうすけ | 2006.11.11 07:07

9.大井川の場の深雪→朝顔、流浪の果てに瞽女(ごぜ)に身を落とすわけですが、『江戸名所図会』にも三味線をかかえた瞽女がよく登場します。

朝顔は、育ちがいいから、三味線でなく、琴なんですね。

投稿: ちゅうすけ | 2006.11.11 07:14

[文楽 安部保名]でググるってみたら、

芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)>

にあたりました。

投稿: ちゅうすけ | 2006.11.12 18:47

政岡の夫、については、不明・誰かわかる方コメントください

「樅ノ木が残った」と題材は同じだとおもいます。
こちらは「伊達騒動」に新しい解釈を加え描いた山本周五郎の歴史小説としてだと思うのですが。

「伽羅先代萩」では足利時代に仮託し、吉原の名妓・高尾太夫の話、仁木弾正という名で原田甲斐は仁木弾正という名でお家横領を企む鼠の化身で妖術使いという設定、また自分の子供を犠牲にして迄主君"鶴喜代"を守る乳母"政岡"という人物像を配して

武家に生まれた故の運命と武士として生きることの意味、そしてそこにある人間的な不条理。などを描いた狂言だと思うのですが。

外題の「伽羅」は仙台候が伽羅(きゃら=香木。お宝の香木。だから、めいぼく=名木)でつくった下駄をはいて廓に通ったというちまたの噂話から来ているらしいです。

「先代」は「仙台」で萩は仙台の名産ということです。

歌舞伎が原典でそれが人形浄瑠璃へ移植された狂言。

投稿: 亀戸のおK | 2006.11.13 11:13

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