〔赤観音〕の久兵衛
『鬼平犯科帳』文庫巻2[妖盗葵小僧]の副ストーリーに登場した一味。
凶悪な仕業を荒稼ぎする盗賊団の首領。
年齢・容姿:不明。記述がない。
生国:陸奥国白川郡薄木(現・福島県石川郡古殿町大字松川字薄木)
薄木の馬頭観音の俗称「赤観音」からとった「通り名」か。
探索の発端:1年がかりの探索---とあるだけで、どうやって端緒をつかみ、どう手配したか、まったく触れられていない。
結末:上州・高崎へ出張った鬼平に、7名が捕縛された。凶悪の一味とあるから獄門がふさわしい。
つぶやき:かつて開かれていた森下文化センター〔鬼平〕クラスに、会津若松から毎回受講にきていた熱心な婦人が、ぼくのHPの書き手の一人--[会津若松のおくまさん]だ(森下文化センターを本拠としている熱愛倶楽部とは別のクラス)。
郷土史の熱心な研究家で、独自にあれこれ調べていらっしゃる。
「福島県の石川郡に流鏑馬の町として知られる古殿町があります。そこは1994年に白川郡から石川郡へ変更となりましたが、塩の道といわれたいわきへ抜ける御斎所街道の途中に薄木地区といわれる集落があります。そこに赤観音があると聞きました。これって、[妖盗葵小僧]に顔見せする盗人の一人ですね。
赤観音はいいつたえによりますと、ここを通りかかった人の馬が崖下へ落ち、奇跡的に立ち上がりいなないたので、感謝して観音さまを彫らせたとのことです」
おくまさんのリポートである。
〔赤観音〕一味が御用となったのは、上州・高崎である。あのあたりにも、馬頭観音があったような記憶がある。あれは、〔赤観音〕とは呼ばれてはいなかったか。高崎あたりの鬼平ファンの方コメントからのいただきたいところ。
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