新大橋 三派(みつまた)
広重に、「霧と雨と雪の画家」とのキャッチフレーズをつけたのは、メリー・マックネイル夫人である。
欧米では、この視点からの声価が高い。
隅田川に架かる両国橋は、当初は大橋と呼ばれた。その川下に架けられたから新大橋。その本所側に幕府の木造戦艦・安宅(あたけ)丸が繋留されていた。広重の名作の一つ---[大はし あたけの夕立]のタイトルのゆえんである。別に夕立の名所ではない。対岸の傾いた水際が切迫感を醸成。
雪旦は、深川側から新大橋をひろく見て、遠景に富士をとりこんだ。半井ト養の歌がそえられた。
山もありまた船もあり川もあり数はひとふたみつまたの景
(塗り絵師・足立の山勝 鬼平熱愛倶楽部)
三派(つみまた)をたくみに歌いこんでいる。
川下は永代橋。
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0035新大橋 三派
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