中川の魚漁
中川の魚漁
趣味としての釣魚と、職業としての投網。
前者にはゆとりが感じられるが、後者はせきたてらる生活の匂いが濃い。まあ、魚にとってみれば、どっちも迷惑な話だが。
広重の[利根川ばらばらまつ]は、どこを描いたものか、しばらく考えこんだ。
ある人の書いたものに、旧中川は利根川の支流だったとあった。
それなら、雪旦の[中川釣鱚]と並べてもいいかな、とおもった。
広重は、例によって広がった投網を手前に大きく配する。網目の粗さからいって獲物は鯉か、鮒か。
(そういえば『鬼平犯科帳』で池波さん、「声(鯉)が高いッ!」「鮒が安い!」 このギャグを2度使ってたなあ)。
雪旦は、竿。釣人の愉しげな表情を捉える。
(塗り絵師・新大橋の登美 朝日カルチャーセンター新宿 元[鬼平]クラス)
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0631釣鱚
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コメント
江戸名所図会が「中川の魚漁」ではなく「今井の津頭」になってますね。
「中川の魚漁」では中川に舟を浮かべて釣りに興ずる様子が描かれてます。
投稿: 靖酔 | 2006.11.10 11:55
>靖酔さん
ご指摘、感謝。塗り絵をいれかえたら、聡庵さんがはずれ、新大橋の登美さんの絵になってしまいました。
投稿: ちゅうすけ | 2006.11.10 13:21