〔鶍(かけす)〕の喜右衛門
『鬼平犯科帳』文庫巻1に、シリーズ中の1篇とみなされての収められている〔浅草・御厩河岸]のサイド・ストーリーとして、堀帯刀組に捉えられる、甲州・石和(いさわ)に本拠を置いて甲州一帯を稼ぎ場所にしていた首領。
年齢・容姿:どちらの記載もない。
生国:甲斐(かい)国八代郡(やつしろこうり)河内村(山梨県東八代郡石和町河内)
探索の発端:配下の頭株の〔真泥(まどろ)〕の伊之松が、単独で江戸へ出てきて盗みを働いて捕まって拷問にかけられ、〔鶍(かけす)〕一味の本拠を白状した。
(参照: 〔真泥〕の伊之松の項)
結末:堀組の佐嶋与力以下、同心5名、小者10名が石和に急行、甲府勤番の手も借りて、〔鶍〕の喜右衛門をふくむ一味12人を捕縛。
余談だが、その中に、のちに密偵となった、越中・伏木生まれの岩五郎と、その父で中風で伏せっていた宇三郎も入っていた。
(参照: 〔豆岩〕の岩五郎の項)
つぶやき:この篇は、『オール讀物』1967年12月号に、独立短篇として発表された。登場した長谷川平蔵を主人公にした連鎖短篇の企画が急に決まり、翌新年号からシリーズがはじまった。
その後、この篇に顔を見せた長谷川平蔵と筆頭与力・佐嶋忠介はレギュラー、剣友・岸井左馬之助は準レギュラーとなった。
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