御厩河岸の渡し
御厩河岸の渡し
幕府米蔵の北端(三好町)と、対岸(石原町)を往復していた渡舟が、「御厩(おうまや)河岸の渡し」。
『鬼平犯科帳』文庫第1巻に収録されている[浅草・御厩河岸]でも、密偵・豆岩の雑貨屋と飲み店のあった場所がそう。
雪旦:昼間の雨の渡し。対岸左端、四角く囲った地名は〔本所七不思議〕の一つ---「椎の木屋敷」(平戸・松浦藩の下屋敷だった)。右端は、駒留橋。
(塗り絵師・西坂 鬼平熱愛倶楽部)
両スポットとも、
宮部みゆきさん
『本所深川ふしぎ草紙』
(新潮文庫)
に登場。
両者ともいまはない。
橋のたもとにあった駒留石は、
旧安田庭園に移転されている
から、いまでも見ることができる。
広重:乗舟の2女性は、本所・吉田町からご出勤のいわゆるミズ夜鷹。うしろは牛太郎。
こういう夕暮れどきの乗客を描いたのは、広重が版元の営業主義に屈したか。あるいは、画家当人のサーヴィス精神?
雪旦のほうは、真面目な地誌『江戸名所図会』の中の挿絵だから、商業主義に媚びる必要はなかった。
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0520御厩河岸渡
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