岸井良衛さん『五街道細見』
岸井良衛さんの労作『五街道細見』(青蛙房 初版・1959.2.10刊)は、順当に版を重ねて、時代小説作家はもちろん、その愛好者の必携の書となっている。
『鬼平犯科帳』でも、鬼平が東海道・藤沢へ出張ったとあると、本陣・蒔田家を確かめ、先日は[22 迷路]で中山道・深谷へ向かっているので、深谷宿と国済寺の距離をはかるために開いた。
たまたま手持ちの第2版は普済寺と誤植されてい、最新版では訂正されていることは、2007年1月10日の当日記で報告した。
朝日カルチャーセンター(新宿)の〔鬼平〕クラスでともに学んだ、上尾宿のくまごろうさんからメールが届いた。
「江戸東京博物館を覗き、『五街道細見』を検索してみました。『新修 五街道細見』(第9版 1983.9.10)は「国済寺」とあり、1965.1.10刊の第6版は「普済寺」でした」
手持ちの第2版の奥付には、500部とあるから、第6版までの総部数を4500部とみ、その間、だれもミスプリに気づかなかったらしいと推量。
『鬼平犯科帳}』[22 迷路]に国済寺が登場するのは [11 引鶴]で、この篇がミスプリ訂正のきっかけかと、掲載号を確かめたら、『オール讀物』1984年3月号だった。
つまり、国済寺への訂正は、その1年前になされていたわけだ。
いったい、だれが、なぜ、ミスプリに気づいたか、どうでもいいことを、また、知りたくなった。
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コメント
ご参考まで
私の持っている「五街道細見」は昭和36.6.5 四版
(1961)
奥付の[岸井]印の下に 2771 のナンバーがうってあります
勿論、普済寺となっており、さっそく訂正しました。
投稿: 足立の山勝 | 2007.01.30 21:01