〔桑名(くわな)〕の新兵衛
『鬼平犯科帳』文庫巻3の所載の[兇剣]で、〔高津(こうづ)〕の玄丹が〔白子屋(しらこや)〕菊右衛門へまわしてよこした、〔牛滝(うしたき)〕の紋次の依頼---鬼平暗殺の400両は受けとっておいて、菊右衛門は紋次の始末を右腕の〔桑名(くわな)〕の新兵衛へいいつけた。
(参照: 〔高津〕の玄丹の項)
(参照: 〔白子〕の菊右衛門の項)
(参照: 〔牛滝〕の紋次の項)
年齢・容姿:どちらも記述がない。
生国:伊勢(いせ)国桑名郡(くわなこおり)桑名(現・三重県桑名市桑名)。
探索の発端と結末:〔高津〕の玄丹一味が、大和・大泉の大庄屋・渡辺家への押し入りに失敗して逃亡したとの噂を耳にした〔白子屋〕菊右衛門は、〔桑名〕の新兵衛を相手に、
「今夜あたり、ちょと締めて、土の中へ入れたらええわい」
「あの、四百両は?」
「貰て、おこうかい」
これらの会話は、鬼平が聞いていいないところでおこなわれた。
つぶやき:シリーズ第19話目にあたるこの篇で、次篇あたりで連載を打ち止めにでもするかのように、池波さんは、悪という悪をすべて披露するかのように、どっと吐きだしている。
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