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2005.10.08

〔鈴鹿(すずか)〕の弥平次・3代目

『鬼平犯科帳』文庫巻5におさまっている[深川・千鳥橋]で、関西の盗賊界の名門(?)---〔鈴鹿(すずか)〕の弥平次の3代目として登場。
物語は、大工あがりの〔間取(まど)り)〕の万三が、、手元に残っている5枚の大商店の間取り図を盗賊の首領へ200両で売って、知り合った浅草寺・境内・奥山の茶店〔大黒や〕の茶汲女のお元に介抱されながら、労咳の最後の時期をすごしたい、といっているところから始まる。
(参照: 〔間取〕の万三の項 )
その売りさばき役を買ってでたのが、〔己斐(こひ)〕の文助である。
(参照: 〔己斐の文助の項)
、〔己斐〕の文助深川・加賀町の盗人宿にきていた〔鈴鹿(すずか)〕の弥平次・3代目にあたってみると、1枚にこころよく70両だしてくれた。さらに、残りを全部買ってもいいという。

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年齢・容姿:40前。精悍な躰つき。
生国:大坂のどこか。
初代は鈴鹿のどこか(三重県の)の出身であろうが、大坂に本拠を置いた。2代目が3代目をもうけたのも極楽往生したのも大坂である。

探索の経緯:密偵となった〔大滝〕の五郎蔵が現役のお頭だった時分、日本橋南1丁目の呉服問屋〔茶屋〕の間取り図を万三から買ったことがある。そのことを、「お縄にはしない」との約定のもとに鬼平へ話した。
鬼平は、間取り図になっている残りの商店を聞くために、五郎蔵に破牢の形をとらせて万三を探らせた。
かつて〔蓑火(みのひ)〕の喜之助の下にいた〔大和屋〕金兵衛を五郎蔵が見張っていると、果たして、万三があらわれた。
(参照: 〔大滝〕の五郎蔵の項)
(参照: 〔蓑火〕の喜之助の項)
万三を見張っていて、〔鈴鹿〕一味の盗人宿が知れた。

結末:当世ふうに貪欲に育った〔鈴鹿〕の弥平次は、4枚分の間取り図に代金を払う気は毛頭なく、とりあげるつもりで、まず、己斐〕の文助をなぐり殺し、詭計でもって万三を呼びだして奪い取るすんでのところで鬼平が乗りこみ、命をすくった。

つぶやき:盗賊界の名門も、苦労知らずに育った3代目となると品が落ちるのか、あるいは時勢がそうさせるのか。
[浅草・御厩河岸]の〔海老坂(えび゜さか)〕の与兵衛も3代目であったが、鷹揚で、本格派の道を外してはいなかった。
人によるのであろう。

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