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2006.03.17

〔八百茂(やおしげ)〕の茂六

『鬼平犯科帳』文庫巻4に収録の[霧の七郎]で、〔小川や〕梅吉・〔霧(なご)〕の七郎の兄弟を盗人の世界へ引き入れた伯父。表向きは浅草橋の八百屋〔八百茂(やおしげ)}の主人・茂六でとおっているが、裏の顔は〔野槌(のづち)〕の弥平の盗人宿をやっている、歴とした盗人である。
(参照: 〔小川や〕梅吉の項)
(参照: 〔霧〕の七郎の項)
(参照: 〔野槌〕の弥平の項)
茂六は、幼いときに両親を疫病で亡くした梅吉・七郎兄弟を引きとって店の手伝いをさせていたが、梅吉が16か7のとき、〔野槌〕の弥平から仕込んでみてはといわれた。めきめきと腕をあげた梅吉を、5つ年少の七郎が見習った。

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年齢・容姿:とぜちらも記述されていないが、兄弟の伯父というから、梅吉が17歳のときには、47,8歳だったろう。
生国:江戸の近郊と推定。兄弟の父親は船宿の船頭だったというから、隅田川ぞいのどこかの村の出であろう。

消息:g)兄弟が巣立っていってまもなく病死したろう。〔野槌〕の弥平が鬼平に捕縛されたときには、すでに物故していたとおもわれる。
〔霧〕の七郎が出府してきたこの篇のとき、茂六のところへ挨拶にいった形跡もないのが、そのことを物語っている。

つぶやき:『鬼平犯科帳』には、茂六のように、もちょっと書き込めば1篇の主人公になりそうな人物がいくらも放りだされている。
それを読み手が空想でおぎないながら読むのも、一歩ふみこんだ読み方といえよう。

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コメント

鬼平犯科帳24巻を何度も読み返していると、
何となく自分流の盗人像が出来上がってきますが、そんな時、茂六ストーリーを作ればいいのですね

投稿: みやこのお豊 | 2006.03.22 17:20

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