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2012.03.28

ちゅうすけのひとり言(89)

退院し自宅ケア体制にはいって2週間が経った。
自宅にもどったといっても、以前の書斎と書庫のあるフロアーのほうではなく、ベッドと医療器、パソコンと少しばかりの史料をもちこんで新しく整えた部屋である。

痛みどめ薬の影響で、躰がけだるい。

書斎から持ちおろしたこれまでにつくっておいた史料をめくっていて、「これは……」と感じたものをちびちびと[ちゅうすけのひとり言]のコーナーに揚げておくことをおもいついた。
いまやっておかないと、陽の目をみることもなく捨てられそうにおもえたからである。
後進の鬼平ファンがムダな労力をつかわなくてもすむようにネットに記録しておこう。

トップバッターは……と力むほどのことはないが、平蔵が先手組・弓の2番手の組頭を拝命した天明6年(1786)7月26日現在に席にいた先任組頭たちの初目見えと家督は幾つのときであったかというリストである。

これは、平蔵(へいぞう 41歳)の初見が23歳であり、これに対してある人が聖典『鬼平犯科帳』の継子いじめからきた放蕩が幕府に聴こえたので遅れたのであろうと推察されていた。

23歳の初見が遅いいかどうかは、その前後のいくつかの例をひかないと結論がでないはず。
で、ひとつは、平蔵と同日に初見した若者の氏名を記した『徳川実紀』をひいて検討した。

参照】2008年12月1日~[銕三郎、初お目見(みえ) ] () (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8)

ただし、このときの初見者を確認のために『寛政重修l諸家譜』をあたったところ、『実紀』に記録されている30名なんかではなく150名を超えていることがわかった。

参照】2009年5月11日~[銕三郎、初見仲間の数] () () () () (


先任組頭たちの場合は、時代に30年ばかり幅もあるので、年代的な変化の寸見もできようか。


長谷川平蔵が発令されたときに在任していた先手組頭の初見年齢と家督年齢(降順)

氏名         天明6 家禄    初見年齢   家督年齢       

市岡左大夫正峯  82歳 1000石    23歳     39歳
倉橋三左衛門久  78歳 1000石    21歳     11歳(祖父の死)   
浅井小右衛門元武 77歳  540石    11歳     11歳(祖父の死)
柘植五郎右衛門守清74歳  330石     22歳     32歳
三上与九郎季良  73歳  600石    32歳     32歳

田屋仙右衛門道堅 72歳  300俵    19歳      21歳
大井大和守持長   72歳 1000石    34歳      34歳
中山伊勢守直彰   71歳  500石    18歳      18歳
篠山吉之助光官   71歳  500石    25歳     25歳
遠藤源五郎常住   70歳 1000石    20歳     20歳

村上内記正儀     70歳 1550石    14歳     14歳
酒依清左衛門信道 69歳  900石     22歳     22歳
万年市左衛門頼意 68歳 1000石    19歳     19歳
一色源次郎直次   67歳 1000石    16歳     22歳
杉浦長門守勝興   67歳  620石    15歳     40歳  

大久保弥三郎忠厚  66歳 1550石   17歳      27歳
長田仁左衛門繁尭  66歳 1300石   36歳      36歳
山中平吉鐘俊     66歳 1000石   17歳     16歳
松波平右衛門正英  65歳  700石   16歳      25歳
長田甚左衛門繁   64歳 1300石   36歳      35歳

新見豊前守正則   59歳  700石    15歳      17歳 
浦上近江守景邦   58歳  300俵     9歳      ?歳
小野次郎右衛門忠喜54歳  800石    18歳      17歳
堀 帯刀秀隆      51歳 1500石    23歳      23歳
黒川友右衛門正香 50歳 1800石    23歳      34歳

長谷川平蔵宣以  51歳  500石    23歳     29歳  

平蔵と初見の歳月・年齢が不詳の8人を除いた25名の初見合計年齢521歳を25で徐すると20歳9ヶ月。
平蔵はちょっと遅かったなという程度。

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